「しこりがあるけど痛くないから様子を見ている」「脂肪のかたまりと言われたことがある」──そんな方は、粉瘤(ふんりゅう)かもしれません。
粉瘤は皮膚科でとてもよくみられる良性の皮膚腫瘍です。命に関わる病気ではありませんが、放置すると大きくなったり、炎症を起こして強く痛むことがあります。
粉瘤とは?
粉瘤は、皮膚の下に袋(嚢腫)ができ、その中に古い角質や皮脂などがたまってできるしこりです。
「脂肪のかたまり」と思われがちですが、実際は脂肪ではなく角質などがたまった袋です。時間とともに少しずつ大きくなることがあります。
症状
こんな特徴があります。
- ✔️ 皮膚の下にコロコロしたしこりがある
- ✔️ ゆっくり大きくなる
- ✔️ 中央に黒い点(開口部)が見えることがある
- ✔️ 普段は痛みがない
- ✔️ 押すと独特の臭いのある内容物が出ることがある
顔、首、耳の後ろ、背中、お尻など、全身どこにでもできます。
炎症を起こすと…
細菌が入ると、突然
- 🔴 赤く腫れる
- 🔥 熱をもつ
- 😣 強く痛む
- 💧 膿がたまる
ことがあります。
この状態を炎症性粉瘤といい、早めの受診が必要です。
治療
炎症がない場合
袋ごと取り除く日帰り手術(局所麻酔)が根本的な治療です。
袋が残ると再発するため、内容物だけを出しても完全には治りません。
炎症がある場合
まずは
- 切開して膿を出す(切開排膿)
- 必要に応じて内服薬
で炎症を落ち着かせます。
炎症が治まった後、必要に応じて袋を摘出する手術を行います。
自分で潰さないで!
「ニキビみたいだから」と自分で潰したり押し出したりすると、
- 感染
- 炎症の悪化
- 傷あと
- 再発
につながることがあります。
気になるしこりは自己処置せず、皮膚科へご相談ください。
当院での対応
当院では診察のうえ、
- 粉瘤かどうかの診断
- 炎症がある場合の切開・排膿
- 必要なお薬の処方
を行っています。
なお、粉瘤を完全に治すには袋ごと摘出する手術が必要です。
当院では切開排膿などの初期治療を行い、摘出術が必要な場合は適切な医療機関へご紹介しています。
よくある質問
Q. 自然に治りますか?
A. 基本的には自然には治りません。袋が残っているため、徐々に大きくなったり再発したりします。
Q. ニキビとの違いは?
A. 粉瘤は皮膚の下に袋ができる病気です。中央に黒い点があることが多く、自然には消えません。
Q. がんになりますか?
A. ほとんどは良性腫瘍で、悪性化することは非常にまれです。
💡ひとこと
「しばらく前からあるしこりだから大丈夫」と思っていても、ある日突然赤く腫れて痛くなることがあります。
小さいうちなら診断もしやすく、治療の選択肢も広がります。気になるしこりがあれば、お気軽に皮膚科へご相談ください。 🌿



