その痛み、帯状疱疹かもしれません
「なんだか皮膚がピリピリする」
「衣類の摩擦が痛い」
「虫刺されかな?」
「片側だけ赤い発疹が出てきた」
このような症状がある場合、帯状疱疹の可能性があります。
帯状疱疹は、水ぼうそうのウイルスが原因で起こる病気です。子どもの頃にかかった水ぼうそうのウイルスが体の神経に潜み、加齢や疲労、ストレスなどで免疫力が低下したときに再び活動して発症します。
帯状疱疹は誰でもかかる可能性があります
帯状疱疹は50歳を過ぎると増えてきますが、若い方でも発症することがあります。
- 疲れがたまっている
- 強いストレスがある
- 睡眠不足
- 体調を崩している
このようなときは注意が必要です。
帯状疱疹の特徴的な症状
帯状疱疹は、身体の左右どちらか一方に帯状に症状が出るのが特徴です。
初期症状
- ピリピリ、チクチクする痛み
- かゆみ
- 違和感やしびれ
数日後
- 赤い発疹が出る
- 小さな水ぶくれができる
その後
- 水ぶくれが破れてかさぶたになる
- 約2~3週間かけて治っていく
「痛みだけで湿疹がまだない」という時期もあり、診断が難しいことがあります。
どこにできやすい?
帯状疱疹は胸から背中にかけて最も多くみられます。
そのほか、
- 顔
- 首
- 腕
- お腹
- 腰や脚
などにもできます。
特に顔にできた場合は注意が必要です。目の周囲にできると眼の合併症を起こすことがあり、早めの治療が大切になります。
帯状疱疹の後遺症「帯状疱疹後神経痛」
皮膚の症状が治っても、痛みだけが長く続いてしまうことがあります。これを「帯状疱疹後神経痛」といいます。
次のような方は後遺症が残りやすいとされています。
- 50歳以上の方
- 症状が重い方
- 夜も眠れないほど痛みが強い方
痛みが数か月から、まれに年単位で続くこともあります。
帯状疱疹の治療
治療の基本は抗ウイルス薬の内服です。
- ウイルスの増殖を抑える
- 痛みを軽くする
- 治るまでの期間を短くする
- 後遺症のリスクを減らす
帯状疱疹は、発症からできるだけ早く治療を始めることが重要です。
「様子を見ていたら水ぶくれが広がってしまった」ということも少なくありません。
日常生活で気をつけること
- 無理をせず、しっかり休む
- 十分な睡眠をとる
- 水ぶくれは破らない
- 処方された薬はきちんと飲み切る
また、水ぼうそうにかかったことがなく、ワクチンを接種していない乳幼児には、水ぼうそうをうつしてしまう可能性があります。小さなお子さまとの接触には注意しましょう。
※ピリピリ痛いのに、まだ治療ができないことがあります
帯状疱疹は、ピリピリとした痛みや違和感が皮膚症状より先に現れることがあります。
しかし、この時点では、まだ赤みや水ぶくれなどの特徴的な皮膚症状が出ておらず、帯状疱疹と確定診断ができないことも少なくありません。
帯状疱疹の治療薬(抗ウイルス薬)は、できるだけ早く開始することが大切ですが、診断がついていない段階で安易に処方することはできません。
そのため、初診時には経過観察となり、「数日後にもう一度診せてください」とお願いする場合があります。
「ピリピリ痛いのに薬をもらえなかった」と心配になるかもしれませんが、皮膚症状が現れて診断がついた時点で、速やかに治療を開始することが重要です。
まとめ
帯状疱疹は、早期治療がとても大切な病気です。
- ピリピリした痛み
- 身体の片側だけの発疹
- 小さな水ぶくれ
このような症状があれば、早めに皮膚科を受診しましょう。早く治療を始めることで、症状の改善だけでなく、つらい後遺症を予防できる可能性があります。
Q. 帯状疱疹はよくある病気ですか?
A. はい。帯状疱疹は決して珍しい病気ではなく、生涯で約3人に1人が発症するといわれています。
50歳を過ぎると発症が増えますが、疲労やストレス、睡眠不足などをきっかけに若い方でも発症することがあります。
「自分はまだ若いから大丈夫」と思わず、気になる症状があれば早めにご相談ください。
Q. 帯状疱疹は冷やしたほうがいいですか?
A. 基本的には、冷やしすぎはおすすめしません。
帯状疱疹は、神経に炎症が起こっている病気です。冷やすと気持ちよく感じることもありますが、血流が悪くなることで痛みが強くなったり、治りが遅く感じたりすることがあります。
特に、保冷剤を直接当てたり、長時間冷やしたりすることは避けましょう。
痛みがあるときは、患部を清潔に保ち、できるだけ安静にして、十分な睡眠をとることが大切です。入浴はぬるめのお湯で短時間にしましょう。
「温めなければいけない」というわけではありませんが、冷やしすぎないことをおすすめします。
Q. 帯状疱疹は何度もかかりますか?
多くの方は生涯に1回ですが、再発することもあります。日本の疫学調査では、再発率は約6%(100人に6人程度)と報告されています。
一度帯状疱疹になると、ウイルスに対する免疫が高まるため、しばらくの間は再発しにくいと考えられています。しかし、加齢やストレス、免疫力の低下などがきっかけとなり、数年後に再発することがあります


